OA_税理士コラム03_TLスール男性_20200206配信用
POINT

①生活用動産の譲渡は、30万円を超えなければ非課税である
②30万円を超えるアンティーク等の譲渡は課税対象だが、滅多に税金はかからない
③フリマの収入は雑所得か事業所得に分かれる
④フリマを本気でやる人は青色申告控除を活用するべき


はじめに
 ネットオークションやフリマアプリなどの使い勝手の向上やスマホの普及によりビジネスを始めようといった意気込みではなくても一般の方々が気軽にモノを売ったり買ったりできるようになりました。
最初は、なんとなく小遣い程度になればいいかなと考えて自宅にあるモノを売ったりしていた方でも、次第に価値がないと思っていたものが高く売れたりすると楽しくなっていろいろなものを売りたくなってしまいます。
いろいろな商品をネット上で見ていると、同じような物なのに価格差が大きいものがあり、では安いものを買って、高く売れば儲かるのではと思ってしまいますよね。こうなると発想はすでにビジネスですね。

ネットオークションやフリマアプリでの収入には、税金はかかる?
  所得税法第9条には、自己又はその配偶者その他の親族が生活の用に供する家具、じゅう器、衣服その他の資産で政令に定めるものの譲渡は非課税所得とすることが定められています。

 では、政令ではどうなっているかといいますと、所得税法施行令25条で、その譲渡が非課税所得とできる生活用動産とは、生活に通常必要な動産のうち、貴石、半貴石、貴金属、真珠及びこれらの製品、べつこう製品、さんご製品、こはく製品、ぞうげ製品並びに七宝製品、書画、こつとう及び美術工芸品で一個又は一組の価額が三十万円を超えるもの以外のものとされています。
つまり、生活に通常必要な動産であっても貴金属等の貴重品であって三十万円を超えるものの譲渡は非課税所得ではないということですね。


譲渡はどのような所得になる?
 土地建物や株式等を売った場合を除き、生活用動産以外の資産を売ったときの譲渡所得は、給与所得や事業所得などの所得と合わせて総合課税の対象になると定められています。

総合課税とはつまり合算した金額が課税されるということですね。
総合課税の対象となる譲渡所得の金額は次のように計算し、短期譲渡所得の金額は全額が総合課税の対象になりますが、長期譲渡所得の金額はその2分の1が総合課税の対象になります。
それを計算式にしますと

譲渡所得の金額 = 譲渡価額 -(取得費(1) + 譲渡費用(2) - 50万円(3)

(注1)取得費とは、一般に購入代金のことです。このほか、購入手数料や設備費、改良費なども含まれます。ただし、使用したり、期間が経過することによって減価する資産にあっては、減価償却費相当額を控除した金額となります。
(注2)譲渡費用とは、売るために直接かかった費用のことです。
(注3)譲渡所得の特別控除の額は、その年の長期の譲渡益と短期の譲渡益の合計額に対して50万円です。その年に短期と長期の譲渡益があるときは、先に短期の譲渡益から特別控除の50
万円を差し引きます。

 なお、譲渡益の合計額が50万円以下のときは、その金額までしか控除できません。
つまり、30万円を超えるアンティーク等の物品の譲渡は総合課税の対象とされますが、50万円の控除があるため、めったに課税されることはないといえます。


事例:ロレックスをフリマで販売した場合
 例えば、ロレックスがそもそも骨董品であり譲渡所得の対象なのかには様々な議論がありますが、一旦譲渡所得の対象であると考えると20万円で購入したロレックスを6年後に80万円で売却した場合ですが{(80万円―20万円)―50万円}×1/2=5万円が所得として総合課税の対象となります。

ここで、ロレックスは時の経過とともに価値が下がる減価償却という考え方を考慮する必要はないのかも検討すべきですが、そもそも骨董品として時の経過とともに価値が下がるような性質のものではないからこそ取得価額よりも高額で売却できたわけであるためここでは減価償却を考慮しないものとします。
 このように検討するとやはりアンティ-ク等の譲渡が総合課税の対象となることはめったになく、なったとしても金額的には少額となると考えられます。
例外的に、その年に複数の譲渡があり、たくさん儲かってしまったらむしろそれはビジネスであり、事業所得とすべきではないかといった議論にもなってくると考えられます。


ネットオークションやフリマアプリで売ると雑所得?事業所得?

ちょっと話はそれてしまいましたが、では、ネットオークションやフリマアプリで非課税又は高額な生活用動産以外のモノを売った場合にはどういった扱いになるのでしょうか。

結論から言いますとこれらは雑所得か事業所得になるのですが、では皆様の取引はどちらの所得になるのでしょうか。ここで、雑所得か、事業所得かということがなぜ問題になるかといいますと、その所得計算において損失が出た場合に事業所得であれば、所得区分が違っていても給与等所得と損益通算でき、雑所得であれば所得区分が違っていたら損益通算できないといった性質の違いがあるからです。

では、雑所得と事業所得の区分のためにまずは事業所得の意義を考えてみます。所得税法においては、事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得をいうとされています。
 これだけでは事業の例が羅列されているだけで、様々な新しい仕事が生まれている今日においてはわかりづらいですね。では、辞書を調べてみましょう。事業とは、「生産・営利等一定の目的をもって継続的に組織・会社・商店などを経営する仕事」などと定義されています。

さらに所得税の計算における事業の意義ですからさらに具体的に判例等を紐解くと、
安定した収益が得られる可能性があるかどうか
自己の危険と計算において独立して営まれているかどうか
営利性・有償性を有し生活の糧となっているかどうか
反復継続的に行われているかどうか
精神的・肉体的労力の程度
等を基準にして判断されているようです。

これらの基準から検討すると例えば、開業した年は損失が生じたとしても何年も続けて損失というのは事業所得といえるのかといった点に疑問が生ずるわけです。

他にも例えば給与所得が1,000万円あるのに、事業所得が20万円であった場合、そんなに事業といえるほど労力を費やしているのかといった疑問も生じます。このように検討していくとおおよその見当はつきそうですが、やはり、他の所得との金額的な問題や専業か兼業かなども検討しなければならずなかなか難しいですね。

例えば、準備段階で多額の損失が出たけれどもこれから将来的にはそれ以上に儲かる計画でやっているんだということであれば事業所得に該当しそうですね。
ただ、儲けるつもりでやっていても確実性に疑問が残る株式の売買や商品先物取引、競馬などのギャンブルなどを事業所得とするのはかなり難しいでしょう。このように検討していきますと、ネットオークションやフリマアプリでの売買は、例えば、専業でこれから、これで食べていくぞという方は、事業所得、副業としてまあちょっとお小遣い程度になればいいなという方は雑所得になるでしょう。


フリマの収入も控除を活用するべき?!青色申告と白色申告

最初はお小遣い程度でいいかなと思っていた方でも本業を辞めてあるいは、辞めてはいないけどいつかは本業以上に稼ぐぞと思った方は、税務署に開業届と青色申告承認申請書を提出してきちんと帳簿をつけて青色申告の最大の特典である青色申告特別控除を受けるべきでしょう。
 白色申告であれば記帳が楽だと思っていらっしゃる方が多いのですが、平成26年分からは法改正が行われ、白色申告でも記帳が義務化されています。
 そしてその義務化された記帳方法は青色申告の記帳義務とほとんど変わりないのです。



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