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はじめに
 太陽光発電の収入は確定申告をしなければいけないのでしょうか?

 一口に太陽光発電設備による収入といっても、自宅の太陽光設備の余剰電力の売却収入なのか、所有する賃貸マンションの太陽光設備の分なのか、はたまた法人が土地を買って太陽光設備を設置し単独で事業として行っているなどその形態は様々です。

 では、それぞれの状況によってどのように課税されるのか、確定申告をしなければならないのか等順にみていきましょう。

サラリーマン(給与所得者)の場合
 まず、給与所得者でありサラリーマン等の方が自宅に太陽光設備を設置し、いわゆる固定価格買取制度に基づいて余剰電力を電力会社に売却している場合を例にとってみましょう。

 このケースでは、やはり、太陽光発電設備が設置された施設等において消費された電気を上回る発電をした際に、その上回る電力を売却するわけですから、事業として行っている場合や、他に事業所得がありその付随業務として行っている場合、不動産所得があってその付随業務として行っている場合を除き雑所得に該当するものと考えられます。

サラリーマンの場合の太陽光発電の経費と減価償却

 なお、主な経費として想定されるのが、減価償却費やメンテナンスなどにかかる費用ですが、太陽光発電設備は、太陽電池モジュール、パワーコンディショナーなどが一体となって発電、送電等を行う自家発電設備であることから、一般に「機械及び装置」に分類されると考えられますので、その耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第二の「前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」「その他の設備」「主として金属製のもの」に該当し、17年であると考えられます。

 ただし、耐用年数はその目的や用途によって異なるものであり、例えば、太陽光発電設備を自動車工場の製造設備として用いたのであれば、「輸送用機械器具製造業用設備」として9年、半導体集積回路を製造するために設置したのであれば、8年とされますので注意が必要です。

 また、個人の所得税の算定において機械装置の法定償却方法は、定額法ですが、変更しようとする年の315日までに償却方法の変更の届出書を提出すれば定率法への変更も可能です。  

ただし、売電収入は一般的に安定しているため、定額法を選択される方がほとんどでしょう。

 例えば、定率法を選択してその年の償却を多く取って損失を出したとしても雑所得であれば給与等他の所得との損益通算ができないためといった理由もあるでしょう。

 また、他の経費と同様に減価償却費も家事用部分と事業用部分に区分して事業用部分のみを経費とすることとなります。

 この場合、区分する方法としては、あまり選択の余地はなく、全発電量のうち売却した電力量の占める割合を用いるべきでしょう。

 なぜなら、その方法が一番合理的と考えられるためです。

 以上給与所得者の自宅における売電収入について検討してきましたが、給与所得者であり年末調整で課税関係が終了し、確定申告をしない方については、他の雑所得も合計して、20万円以下であれば確定申告をする必要はありません。(住民税の申告義務はあります。)

自宅兼店舗の場合

 では次に自宅兼店舗に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入について考えてみましょう。

 自宅兼店舗ということは、店舗を営業することによって事業所得を得ているということになります。

 ということは、余剰電力の売電収入は、事業所得の付随収入か、雑所得かということになるわけですが、太陽光発電設備が事業用電力の供給に用いられていることになりますから、太陽光発電設備は所得税法における減価償却資産に該当することとなり、その資産からもたらされる収入は全て事業所得の付随収入とするのが相当と考えられます。

 ただ、仮に雑所得としたとしても、その雑所得に損失が生じていない限り、事業所得における青色申告特別控除等の金額は変わらないため、税額は変わりません。

 この場合における経費については、総発電量のうち売却した電力量以外の電力量を面積や使用時間などの合理的な基準により、事業利用部分と家事使用部分に按分し、総電力量における家事使用電力量の割合を算出して、それ以外の割合を減価償却費に乗じて計算するなどの方法が考えられます。

不動産所得がある場合

 次に、不動産所得のある方の余剰電力の売却収入ですが、これは賃貸建物にかかる余剰電力の売却収入であれば、不動産所得の付随収入、その個人の方の自宅における余剰電力売却収入ということであれば雑所得ということで議論の余地はないでしょう。

 いずれにしろ青色申告であればその特別控除として事業的規模であれば65万円控除、事業的規模でなければ、10万円控除(令和2年分からは改正あり)は変わらないということになります。

 なお、太陽光発電設備について複雑なのは償却資産税(固定資産税)の取り扱いについてです。

 償却資産とは、土地及び家屋以外の事業用の有形固定資産のことですが、上記のように家庭用と事業用の要素あるいは家屋と一体か別かといった論点があるためやや複雑な取扱いとなっています。

 まず、屋根と一体型の太陽光設備については、家屋の評価対象となるため固定資産税の対象となります。

 また、太陽光発電設備は、基本的に出力10kw未満の住宅用と出力10kw以上の産業用の2つに区分されますが、住宅用は基本的に償却資産税の対象外、産業用は対象となります。

 しかし、住宅用であったとしても10kw以上であれば産業用とみなされ償却資産税の申告が必要となります。

 ただし、10kw未満であったとしても店舗や共同住宅等の事業を営む方が、その事業のために設置した太陽光設備については、償却資産の申告が必要となりますが、市区町村内の償却資産の課税標準額が150万円未満であれば課税されませんので免税の方も多いかもしれません。


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